72 歳の女性。右膝痛を主訴に来院した。3 か月前から右膝関節の痛みを自覚した。…
72 歳の女性。右膝痛を主訴に来院した。3 か月前から右膝関節の痛みを自覚した。安静時痛はないが、歩行開始時や階段昇降時に右膝痛が強くなる。身長152 cm、体重67 kg。体温36.3 ℃。右膝関節に軽度の腫脹を認めるが、熱感や発赤はない。右膝内側に圧痛を認める。右膝エックス線写真(別冊No. 31)を別に示す。保存療法で適切なのはどれか。3 つ選べ。
- ⑴ 運動療法大腿四頭筋の筋力強化などの運動療法は保存療法の基本です。
- ⑵ 減量指導体重の減少は膝関節への負担を軽減し、症状の改善に有効です。
- ⑶ ギプス固定関節の拘縮や筋力低下を招くため、変形性膝関節症には行いません。
- ⑷ 装具の作成足底板や膝装具は膝内側への負担を軽減し、保存療法として有効です。
- ⑸ グルココルチコイド内服全身性の副作用が多く、変形性膝関節症の保存療法として内服は行いません。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑴と⑵と⑷です。高齢女性で、肥満があり、歩行開始時や階段昇降時の膝痛、膝内側の圧痛を認めることから、内側型の変形性膝関節症と考えられます。エックス線写真では内側関節裂隙の狭小化や骨棘形成を認めると想定されます。保存療法としては、大腿四頭筋訓練などの運動療法、減量による膝への負担の軽減、外側楔状足底板や膝装具などの装具療法、NSAIDの外用・内服、ヒアルロン酸の関節内注射などが行われます。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-01.html)を加工して作成