54 歳の男性。左眼の飛蚊症と光視症を主訴に来院した。数日前から左眼に明るいとこ…
54 歳の男性。左眼の飛蚊症と光視症を主訴に来院した。数日前から左眼に明るいところで黒い影のようなものが見え、光が走ることもある。両眼に-8D の近視があり矯正視力は両眼とも1.0。左眼の眼底写真(別冊No. 13)を別に示す。診断はどれか。
- ⑴ 硝子体出血飛蚊症をきたしますが、光視症は典型的ではなく、眼底の透見不良が中心となります。
- ⑵ 加齢黄斑変性変視症や中心視力低下が主症状で、光視症や飛蚊症は典型的ではありません。
- ⑶ 網膜色素変性夜盲や視野狭窄が緩徐に進行する遺伝性疾患で、急な飛蚊症・光視症とは合いません。
- ⑷ 裂孔原性網膜剝離強度近視を背景に光視症と飛蚊症が先行する典型的な経過です。
- ⑸ 網膜静脈分枝閉塞症高血圧や動脈硬化を背景に視力低下や視野欠損をきたし、光視症は典型的ではありません。
この問題は別冊の図版(写真・図・表など)を見て答えます。図はこちらに転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑷です。強度近視の中高年男性に、飛蚊症と光視症が出現していることから、後部硝子体剝離に伴う網膜裂孔から生じる裂孔原性網膜剝離が考えられます。光視症は硝子体が網膜を牽引する刺激、飛蚊症は硝子体混濁や少量の出血によるものです。眼底では裂孔と網膜の隆起(剝離)がみられます。放置すると剝離が黄斑に及び視力が低下するため、早期に光凝固や硝子体手術、強膜バックリング手術を行います。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-01.html)を加工して作成