立位胸部X 線写真と比較して、仰臥位ポータブル胸部X 線写真の特徴で正しいのはど…
立位胸部X 線写真と比較して、仰臥位ポータブル胸部X 線写真の特徴で正しいのはどれか。
- ⑴ 胃泡が明瞭になる。立位では胃内の空気が上方に集まり明瞭な胃泡として写りますが、仰臥位では空気が前方に広がるため明瞭にはなりません。
- ⑵ 心陰影が縮小する。撮影距離が短くAP方向で心臓が検出器から遠いため拡大し、さらに仰臥位では横隔膜が上がるため心陰影は大きく写ります。
- ⑶ 肺尖部が広く描出される。仰臥位では横隔膜が上昇して肺野全体が狭くなります。肺尖部が広く描出されるわけではありません。
- ⑷ 肺野への肩甲骨の重なりが減少する。立位PAでは腕を回して肩甲骨を肺野の外に逃がせますが、仰臥位のポータブルでは行いにくく、重なりは増える傾向です。
- ⑸ 心陰影に重なる肺血管の描出が不良になる。撮影距離が短く管電圧も上げにくいため、心陰影の後方にある肺血管を透過させる能力が不足し、心陰影に重なる肺血管の描出は不良になります。
解説
正解は⑸です。仰臥位のポータブル撮影では撮影距離が短く、装置の出力も限られるため管電圧を高くしにくく、心臓や縦隔の後方にある肺血管を突き抜けさせるだけの透過力が得られません。その結果、心陰影に重なる肺血管の描出は不良になります。あわせて仰臥位ではAP方向の投影と横隔膜の上昇により心陰影は拡大し、肺野は狭くなり、腕を動かせないため肩甲骨の重なりも増えます。胃泡は空気が前方へ移動するため明瞭にはなりません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-06.html)を加工して作成