シンチレーション検出器で正しいのはどれか。2 つ選べ。
シンチレーション検出器で正しいのはどれか。2 つ選べ。
- ⑴ 気体シンチレータには希ガスが利用される。気体シンチレータにはアルゴンやキセノンなどの希ガスが用いられます。減衰時間が短く、重荷電粒子の測定に利用されます。
- ⑵ 液体シンチレータはγ 線の測定に適している。液体シンチレータは実効原子番号が小さく光電効果が起こりにくいため、3Hや14Cなど低エネルギーβ線の測定に用います。γ線には不向きです。
- ⑶ アントラセンはγ 線のエネルギースペクトル測定に適している。アントラセンは有機シンチレータで実効原子番号が小さく、光電ピークが得られにくいためγ線のエネルギースペクトル測定には不向きです。
- ⑷ 無機シンチレータの蛍光減衰時間は有機シンチレータより短い。逆です。NaI(Tl)の蛍光減衰時間は約230 nsと長く、有機シンチレータは数nsと短い減衰時間をもちます。
- ⑸ NaI(Tl)シンチレータのエネルギー分解能は高純度Ge 半導体検出器より低い。NaI(Tl)の662 keVでのエネルギー分解能は6〜7%程度で、高純度Ge半導体検出器の0.2%程度に比べて明らかに低い値です。
解説
正解は⑴と⑸です。気体シンチレータにはアルゴンやキセノンなどの希ガスが用いられ、蛍光の減衰時間が短く重荷電粒子の測定に向きます。またNaI(Tl)のエネルギー分解能は662 keVで6〜7%程度ですが、高純度Ge半導体検出器は0.2%程度と格段に優れるため、NaI(Tl)の分解能は低いといえます。無機シンチレータは有機より発光の減衰時間が長く、液体シンチレータやアントラセンなどの有機シンチレータは実効原子番号が小さいためγ線のエネルギー測定には向かない点も整理しておきましょう。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-06.html)を加工して作成