放射線の生体作用を強める効果がある物質はどれか。
放射線の生体作用を強める効果がある物質はどれか。
- ⑴ システインシステインはSH基をもつアミノ酸で、フリーラジカルを捕捉する放射線防護剤です。作用を強めるのではなく弱めます。
- ⑵ アミホスチンアミホスチンは体内で活性型となりラジカルを消去する放射線防護剤で、正常組織の保護に用いられます。増感剤ではありません。
- ⑶ グルタチオングルタチオンは細胞内の代表的な抗酸化物質で、ラジカルを消去して放射線障害を軽減します。感受性を下げる側の物質です。
- ⑷ システアミンシステアミンは古くから知られるSH化合物の放射線防護剤です。名前が似ていて増感剤と混同されやすいですが、作用は逆です。
- ⑸ ミソニダゾールミソニダゾールは低酸素細胞増感剤で、酸素の代わりにDNAラジカルを固定し、低酸素で抵抗性となった細胞の放射線感受性を高めます。
解説
正解は⑸です。ミソニダゾールはニトロイミダゾール系の低酸素細胞増感剤で、酸素の代わりに低酸素細胞内のDNAラジカルを固定し、放射線の生体作用を強めます。腫瘍内の低酸素領域は放射線抵抗性の原因となるため、その感受性を高める目的で研究されました。他の選択肢はいずれもSH基(チオール)をもつ、あるいはその前駆体である放射線防護剤で、フリーラジカルを捕捉して作用を弱める側の物質です。増感剤か防護剤かで整理して覚えてください。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-06.html)を加工して作成