吸気時の変化について誤っているのはどれか。
吸気時の変化について誤っているのはどれか。
- ⑴ 胸郭が拡大する。吸気時には横隔膜と外肋間筋の収縮により胸郭の前後径・左右径・上下径が増して拡大します。正しい記述なので正答ではありません。
- ⑵ 横隔膜が収縮する。横隔膜は吸気時に収縮して下降し、胸腔の上下径を広げます。安静吸気の主体をなす筋であり、記述は正しいです。
- ⑶ 外肋間筋が収縮する。外肋間筋は吸気時に収縮して肋骨を引き上げ、胸郭の前後径・左右径を広げます。記述は正しいです。
- ⑷ 胸骨下角が拡大する。吸気で肋骨が引き上げられて胸郭が広がるため、左右の肋骨弓がつくる胸骨下角は拡大します。記述は正しいです。
- ⑸ 胸腔内圧が陽圧となる。吸気時の胸腔内圧はより強い陰圧になります。陽圧になるという記述は誤りであり、これが正答です。
解説
正解は⑸です。胸腔内圧(胸膜腔内圧)は肺の弾性収縮力によって安静呼気時でも約−5cmH2Oの陰圧に保たれており、吸気時には横隔膜と外肋間筋が収縮して胸郭が広がるため、さらに強い陰圧(約−8cmH2O)になります。この陰圧の増大によって肺が受動的に膨らみ、空気が流入します。胸腔内圧が陽圧になるのは強い咳や息こらえ、人工呼吸器による陽圧換気のときだけです。吸気では胸郭の前後径・左右径が増し、胸骨下角も拡大します。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-06.html)を加工して作成