高エネルギー光子線に対する固体ファントム使用で正しいのはどれか。
高エネルギー光子線に対する固体ファントム使用で正しいのはどれか。
- ⑴ 深さスケーリング係数の単位は[cm⁻¹]である。深さスケーリング係数は固体中の深さと水中の等価深さの比なので無次元量です。cm⁻¹という単位は付きません。
- ⑵ フルエンススケーリング係数の単位は[cm⁻²]である。フルエンススケーリング係数も指示値(フルエンス)の比として定義される無次元量で、cm⁻²のような単位は持ちません。
- ⑶ 深さスケーリング係数は入射光子線のエネルギーに依存しない。深さスケーリング係数は材質の組成と入射光子線のエネルギーによって変わるため、エネルギーに依存しないという記述は誤りです。
- ⑷ 深さスケーリング係数を利用して水中と等価な深さに電離箱を設置する。固体ファントム中で水中の測定深さと等価になる深さを深さスケーリング係数から求め、その位置に電離箱を置くという使い方で正しい記述です。
- ⑸ 等価な深さの水中での指示値に変換するために、電離箱指示値をフルエンススケーリング係数で除する。除するのではなく乗じます。指示値にフルエンススケーリング係数を掛けて、等価な深さの水中で得られる指示値へ換算します。
解説
正解は⑷です。固体ファントムを水の代わりに使う場合、水中での測定深さと等価になる固体中の深さを求める必要があり、そのために深さスケーリング係数を用いてその深さに電離箱を設置します。深さスケーリング係数もフルエンススケーリング係数も深さや指示値の比として定義されるため、いずれも無次元量です。指示値を水中相当に換算するときはフルエンススケーリング係数を乗じます。線量計の校正は水中で行うのが原則で、固体ファントムは日常点検などに使われます。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-06.html)を加工して作成