心臓核医学検査で正しいのはどれか。
心臓核医学検査で正しいのはどれか。
- ⑴ 99mTc-MIBI の集積機序は能動輸送である。99mTc-MIBIは陽イオン性の脂溶性化合物で、膜電位に従って受動的に細胞内へ入りミトコンドリアに集積します。能動輸送ではありません。
- ⑵ ¹²³I-BMIPP は心筋内でほとんどβ 酸化される。123I-BMIPPは側鎖にメチル基をもつためβ酸化を受けにくく、心筋内に長く滞留します。この性質を利用して脂肪酸代謝を画像化します。
- ⑶ ジピリダモールは心筋酸素消費量を増加させる。ジピリダモールはアデノシンの作用を介して冠動脈を拡張させ血流を増やす薬剤です。心筋酸素消費量を増やすのは運動負荷やドブタミンです。
- ⑷ 99mTc-テトロホスミンは再分布現象が認められる。再分布現象がみられるのは201Tlです。99mTc-テトロホスミンやMIBIは心筋内に固定され、再分布はほとんど認められません。
- ⑸ 99mTc-ピロリン酸は心アミロイドーシス診断に用いられる。ATTR型心アミロイドーシスの心筋にびまん性に集積するため、心臓/対側肺比などを用いた非侵襲的な診断法として確立しています。
解説
正解は⑸です。99mTc-ピロリン酸(PYP)はもともと骨や心筋梗塞の壊死部に集積する製剤ですが、心アミロイドーシス、とくにトランスサイレチン型(ATTR)でアミロイドが沈着した心筋にびまん性に集積するため、生検を行わずに診断できる検査として用いられています。評価は心臓/対側肺比などの定量指標で行います。他の選択肢は集積機序、代謝、負荷薬の作用、再分布の有無に関する記述で、いずれも内容が誤っています。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-06.html)を加工して作成