乳房MR ダイナミック撮影時の時間信号曲線を図に示す。悪性腫瘍に特徴的な曲線はど…
乳房MR ダイナミック撮影時の時間信号曲線を図に示す。悪性腫瘍に特徴的な曲線はどれか。
- ⑴ A早期の立ち上がりが緩やかで後期相も上昇を続ける漸増(persistent)型の曲線は、線維腺腫などの良性病変に多い形で、悪性に特徴的とはいえません。
- ⑵ B立ち上がりのあと後期相がほぼ横ばいとなる平坦(plateau)型は良性とも悪性とも決めきれない中間的な所見で、最も特徴的な曲線ではありません。
- ⑶ C早期に急峻に濃染し、後期相で信号が低下するwashout型を示しており、血管新生と高い血管透過性を反映した悪性腫瘍に最も特徴的な曲線です。
- ⑷ D後期相での明らかな信号低下を伴わない曲線は、洗い出し現象を反映していません。悪性で最も特徴的とされるのは後期相が下降する型です。
- ⑸ E早期の増強が乏しい曲線は、そもそも血流や血管透過性の増加を示さないため、悪性腫瘍を示唆する所見にはなりません。
この問題は別冊の図版(写真・標本・心電図など)を見て答えます。図版は転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも所見の読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑶です。乳房MRのダイナミック撮影では、造影早期(おおむね1〜2分)の立ち上がりと後期相の推移を組み合わせて時間信号曲線を分類します。悪性腫瘍は血管新生が豊富で血管透過性が高く、また間質へ漏れた造影剤が速やかに洗い出されるため、早期に急峻に立ち上がって後期相で信号が低下するwashout(洗い出し)型を示すのが特徴で、図のCがこの形にあたります。後期相が上昇し続ける漸増型は良性を、横ばいの平坦型は中間的な所見を示唆します。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-06.html)を加工して作成