胸部正面X 線写真(別冊No. 10)を別に示す。心胸郭比〈CTR〉で正しいのは…
胸部正面X 線写真(別冊No. 10)を別に示す。心胸郭比〈CTR〉で正しいのはどれか。
- ⑴ (A +B)/C正中線から右方への最大距離Aと左方への最大距離Bの和が心陰影の最大横径で、これを胸郭最大内径Cで割るのがCTRの定義です。
- ⑵ (B -A)/C(B−A)では心陰影の左右への張り出しの差にしかならず、最大横径になりません。心臓の幅は和で表します。
- ⑶ (C -B)/A(C−B)/Aは胸郭と心陰影の関係を表す式ではありません。分母に胸郭内径Cが来ていない点でも定義から外れます。
- ⑷ C/(A +B)分子と分母が逆です。この形では胸郭内径を心陰影の幅で割ることになり、値も1より大きくなってしまいます。
- ⑸ C/(B -A)分子と分母が逆であるうえ、心陰影の幅も差で表しており、二重に誤っています。
この問題は別冊の図版(写真・標本・心電図など)を見て答えます。図版は転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも所見の読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑴です。心胸郭比(CTR)は胸部正面X線写真で心陰影の最大横径を胸郭の最大内径で割った値で、百分率で表します。心臓は正中線に対して左右非対称に張り出すので、心臓の最大横径は正中線から右方への最大距離Aと左方への最大距離Bを別々に測って足した(A+B)で表し、これを胸郭最大内径Cで割ります。したがってCTR=(A+B)/Cです。立位深吸気時の正面像で50%以下が目安とされ、これを超えると心拡大を疑います。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-06.html)を加工して作成