放射線に対する細胞の感受性で正しいのはどれか。
放射線に対する細胞の感受性で正しいのはどれか。
- ⑴ 細胞が大きいほど高い。細胞の大きさは放射線感受性を決める因子ではありません。感受性は分裂能と分化度、細胞周期の位置などで決まります。
- ⑵ 分化度が高いほど高い。逆です。分化度が高い(成熟した)細胞ほど感受性は低く、未分化な細胞ほど感受性が高くなります。
- ⑶ 分裂能が低いほど高い。逆です。分裂能が高いほど感受性が高くなります。分裂しない細胞はDNA損傷が細胞死に結びつきにくいためです。
- ⑷ 神経細胞は高感受性である。神経細胞は分裂を終えた高度に分化した細胞で、放射線感受性は低い代表例です。高感受性ではありません。
- ⑸ 造血細胞は高感受性である。造血幹細胞・前駆細胞は分裂が盛んで未分化なため高感受性で、全身被ばくで最初に血球減少として障害が現れます。
解説
正解は⑸です。Bergonié-Tribondeauの法則により、細胞分裂が盛んで未分化な細胞ほど放射線感受性が高いとされ、骨髄の造血幹細胞・前駆細胞はその代表で高感受性です。だから全身被ばくでまず現れるのが血球減少であり、造血系の障害が骨髄死の原因になります。逆に神経細胞や筋細胞のように分裂を終えて高度に分化した細胞は感受性が低いです。細胞の大きさそのものは感受性を決める要素ではないので、他の選択肢はいずれも正しくありません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-06.html)を加工して作成