水ファントム中の深さ方向における10 MV X 線の等線量曲線(別冊No. 7A…
水ファントム中の深さ方向における10 MV X 線の等線量曲線(別冊No. 7A)を別に示す。図(別冊No. 7B)の等線量曲線はどれか。
- ⑴ ⁶⁰Coγ 線60Coγ線はビルドアップが約0.5 cmと浅いものの、深部まで緩やかに減衰し続けるため急峻な線量低下は示しません。
- ⑵ 4 MV X 線4 MV X線は10 MV X線より減衰が速いだけで、曲線の形は同じ指数関数的な減衰であり、実用飛程のような急な落ち込みはありません。
- ⑶ 15 MeV 電子線浅い位置の最大線量と数cmでの急峻な低下、深部のわずかな制動放射線量という電子線の特徴に一致します。
- ⑷ 250 MeV 炭素線炭素線は深部にブラッグピークをもち、その手前は低線量に保たれます。表面付近が最大になる分布にはなりません。
- ⑸ 250 MeV 陽子線陽子線も深部にブラッグピークを作る分布で、250 MeVでは水中で30 cmを超える深さまで到達します。
この問題は別冊の図版(写真・標本・心電図など)を見て答えます。図版は転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも所見の読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑶です。図Bの等線量曲線は、体表のごく浅い位置に最大線量があり、そこから数cmの深さで線量が急激に低下し、その先には制動放射によるわずかな線量しか残らないという形をしています。また深くなるほど高線量の等線量線が内側にすぼまり、低線量の等線量線だけが外側へ膨らむのも特徴で、これらはいずれも電子線に固有の性質です。比較対象である10 MV X線や60Coγ線、4 MV X線は深部まで指数関数的に緩やかに減衰し、炭素線や陽子線は深部にブラッグピークを作るため、いずれもこの形にはなりません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-06.html)を加工して作成