日本国内の炭素線治療施設で稼働している加速器はどれか。
日本国内の炭素線治療施設で稼働している加速器はどれか。
- ⑴ タンデトロンタンデトロンはタンデム型の静電加速器で、加速器質量分析などに使われます。治療に必要なエネルギーには届きません。
- ⑵ ベータトロンベータトロンは電磁誘導で電子を加速する装置で、かつて放射線治療に使われましたが重イオンは加速できません。
- ⑶ サイクロトロンサイクロトロンはPET用核種の製造や陽子線治療に使われますが、国内の炭素線治療施設ではシンクロトロンが用いられています。
- ⑷ シンクロトロン磁場と加速電圧を変化させて重イオンを高エネルギーまで加速でき、国内の炭素線治療施設で採用されています。
- ⑸ マイクロトロンマイクロトロンは電子を加速する装置で、放射線治療用の電子線やX線の発生に用いられます。重イオンには使いません。
解説
正解は⑷です。炭素イオンは陽子より重く電荷も大きいため、治療に必要な深さまで到達させるには核子あたり400 MeV程度まで加速する必要があり、これには磁場と加速電圧を粒子の速度に合わせて変化させながら周回させるシンクロトロンが用いられます。日本国内で稼働している炭素線(重粒子線)治療施設はいずれもシンクロトロンを採用しています。加速中に磁場を変えられるため到達深度に応じたエネルギー可変が容易で、深さ方向の線量分布の制御に適している点が採用の理由です。陽子線治療ではサイクロトロンも用いられます。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-06.html)を加工して作成