緩和的放射線治療の適応に最もなりにくいのはどれか。
緩和的放射線治療の適応に最もなりにくいのはどれか。
- ⑴ 胃癌による出血腫瘍からの出血に対する止血照射は緩和照射の代表的な適応で、比較的少ない線量でも効果が期待できます。
- ⑵ 腹水による食欲不振腹水は照射の標的となる腫瘤がはっきりせず、広い範囲への照射は毒性が大きいため適応になりにくい病態です。
- ⑶ 多発性の転移性脳腫瘍多発性の転移性脳腫瘍は全脳照射の代表的な適応で、神経症状の緩和を目的に行われます。
- ⑷ 疼痛を有する転移性骨腫瘍疼痛を伴う骨転移への除痛照射は緩和照射の最も典型的な適応で、多くの患者で疼痛が軽減します。
- ⑸ 転移性骨腫瘍による脊髄圧迫転移性骨腫瘍による脊髄圧迫は、麻痺を防ぐために早急な照射が必要な緊急照射の適応です。
解説
正解は⑵です。緩和的放射線治療は、腫瘍そのものによる症状を局所照射で和らげることを目的とし、腫瘍の縮小や止血によって効果が現れます。腹水による食欲不振は、腹膜播種などで腹腔内に貯留した液体が消化管を圧迫して生じる症状で、照射野を設定できるはっきりした標的がなく、腹部全体への照射は消化管毒性が強いため適応になりにくいものです。この場合は腹水穿刺や利尿薬、全身療法が中心になります。一方、出血、疼痛のある骨転移、脳転移、脊髄圧迫はいずれも緩和照射の代表的な適応です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-06.html)を加工して作成