標識化合物の分解を防ぐ保存法で正しいのはどれか。2 つ選べ。
標識化合物の分解を防ぐ保存法で正しいのはどれか。2 つ選べ。
- ⑴ 常温で保存する。温度が高いほど化学反応は進みます。標識化合物は冷蔵や冷凍など低温で保存するのが原則です。
- ⑵ 窒素ガスを充塡する。酸素を窒素で置換することで、酸素が関わる酸化的な分解を抑えられます。
- ⑶ 比放射能を高くする。比放射能を高くすると分子あたりの被曝が増え、自己放射線分解が進みます。むしろ低く抑えるほうが安定します。
- ⑷ 放射能濃度を高くする。放射能濃度が高いほど単位体積あたりのエネルギー付与が増え、分解が促進されます。適度に希釈するほうが有利です。
- ⑸ ラジカルスカベンジャを添加する。ラジカルスカベンジャが水などから生じたラジカルを捕捉し、間接作用による分解を防ぎます。
解説
正解は⑵と⑸です。標識化合物の分解には、放射線が直接分子を壊す直接作用のほかに、溶媒や酸素から生じたラジカルが分子を壊す間接作用があり、保存法はこの間接作用を抑えることが中心になります。容器の上部空間を窒素ガスで置換すれば酸素が除かれ、酸化的な分解が抑えられます。またエタノールやアスコルビン酸などのラジカルスカベンジャを加えると、生じたラジカルを先に捕捉して標識化合物を守れます。あわせて低温で保存し、比放射能や放射能濃度を必要以上に高くしないことも分解を防ぐ基本です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-06.html)を加工して作成