右肋骨弓下縦走査の超音波像(別冊No. 4)を別に示す。考えられるのはどれか。
右肋骨弓下縦走査の超音波像(別冊No. 4)を別に示す。考えられるのはどれか。
- ⑴ 胆石胆石であれば胆嚢内に音響陰影を伴う高エコー像がみられます。この画像の高エコーは肝実質全体のびまん性の輝度上昇です。
- ⑵ 脾腫脾臓は左季肋部にあり、右肋骨弓下縦走査の描出範囲には入りません。走査部位から否定できます。
- ⑶ 腹水腹水があれば肝表面や肝腎境界(Morison窩)に無エコー域が広がります。この画像には液体貯留を示す無エコー域がありません。
- ⑷ 脂肪肝肝実質のびまん性の輝度上昇、肝腎コントラストの増大、深部エコーの減衰がそろっており、脂肪肝の典型像です。
- ⑸ 水腎症水腎症は腎の中心部で腎盂・腎杯が無エコーに拡張する所見です。この画像では腎の中心部エコーが保たれています。
この問題は別冊の図版(写真・標本・心電図など)を見て答えます。図版は転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも所見の読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑷です。提示された右肋骨弓下縦走査の画像では、肝実質のエコー輝度が全体に高く、同じ画面に写る右腎の皮質と比べて明らかに明るくなっています。これを肝腎コントラストの増大といいます。さらに深部ほどエコーが減衰して肝の深い部分が不明瞭になり、肝内の門脈枝の壁も見えにくくなっています。いずれも肝細胞内に中性脂肪が蓄積して超音波の散乱と減衰が増したことによる所見で、脂肪肝に特徴的です。右肋骨弓下縦走査は肝と腎を同一画面に描出できるため、この評価に適した走査法とされています。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-06.html)を加工して作成