胸部MRI のT1 強調像(別冊No. 3)を別に示す。前縦隔腫瘤が接するのはど…
胸部MRI のT1 強調像(別冊No. 3)を別に示す。前縦隔腫瘤が接するのはどれか。
- ⑴ 右心房右心房は心臓の右後下方にあり、この断面では腫瘤よりかなり下方に位置するため接していません。
- ⑵ 左心室左心室は心臓の左後下方を占めます。前縦隔上部の腫瘤とは離れた位置にあります。
- ⑶ 上大静脈上大静脈は上行大動脈の右側を下行する血管で、腫瘤の主体が接している面とは反対側にあります。
- ⑷ 肺動脈幹肺動脈幹は心大血管のなかで最も前方を走り、この断面で腫瘤の背側に広く接しています。
- ⑸ 上行大動脈上行大動脈は肺動脈幹の右後方にあり、この断面では肺動脈幹を挟む位置関係のため直接は接していません。
この問題は別冊の図版(写真・標本・心電図など)を見て答えます。図版は転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも所見の読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑷です。前縦隔は胸骨の背側で心臓と大血管の前方にあたる区画で、胸腺腫や奇形腫、リンパ腫などの腫瘤が生じます。提示されたT1強調像では、腫瘤は胸骨のすぐ背側に位置し、その後方で肺動脈幹(主肺動脈)と広い面で接しています。肺動脈幹は右心室から出て上行大動脈の左前方を上行し、左右の肺動脈に分かれる血管で、心大血管のなかで最も前方かつ左寄りを走るため、前縦隔の腫瘤と接しやすい位置関係にあります。心大血管の前後関係を頭に入れておくと、接する構造を画像から判断しやすくなります。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-06.html)を加工して作成