1.5 T MRI 装置による高速SE 法での頭部MR 像(別冊No. 1)を別…
1.5 T MRI 装置による高速SE 法での頭部MR 像(別冊No. 1)を別に示す。設定したTR[ms]、TE[ms]に近い組合せはどれか。TR TE
- ⑴ 600 ― 15短いTRと短いTEはT1強調像の条件です。この場合は脳脊髄液が最も暗く描出され、提示画像と一致しません。
- ⑵ 1,000 ― 100TE 100 msでT2の重みは付きますが、TR 1,000 msではT1の影響が残り、T1とT2が混ざった判読しにくい像になります。
- ⑶ 3,000 ― 15長いTRと短いTEの組合せはプロトン密度強調像の条件で、脳脊髄液は灰白質と同程度かやや暗く写ります。
- ⑷ 4,000 ― 100通常のT2強調像の条件で、灰白質と白質のコントラストがある程度残ります。提示画像は脳実質がほぼ一様に低信号で、これより強いT2強調が掛かっています。
- ⑸ 10,000 ― 150TRを十分長くしてT1の影響を除き、TEを150 msまで延ばして脳脊髄液だけを際立たせた強いT2強調像の条件に一致します。
この問題は別冊の図版(写真・標本・心電図など)を見て答えます。図版は転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも所見の読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑸です。提示された高速SE法の頭部画像では、脳室や脳溝の脳脊髄液が際立って明るく描出される一方、脳実質はほぼ一様に低信号で、灰白質と白質のコントラストがほとんど残っていません。これはTEを150 ms程度まで延ばしてT2の短い脳実質の信号を大きく減衰させ、T2の非常に長い脳脊髄液だけを残した強いT2強調像の特徴です。TRも10,000 msと十分に長くとってT1の影響を完全に除いています。TEを長くするほどT2の差が強調され、TRを長くするほどT1の影響が消えるという関係を押さえておきましょう。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-06.html)を加工して作成