MRI 装置の生データと画像信号で正しいのはどれか。
MRI 装置の生データと画像信号で正しいのはどれか。
- ⑴ k-空間には生データの虚数成分だけが収められる。k-空間には実数成分と虚数成分の両方が複素データとして収められます。虚数成分だけでは元の信号を復元できません。
- ⑵ 空気の信号は0 、水の信号は1000 近傍に分布する。空気が0、水が1000近傍というのはCT値(HU)の話です。MRIの信号値は任意単位で、撮像法や装置設定によって変わります。
- ⑶ 生データをフーリエ変換した後の画像信号はk-空間に保管される。順序が逆です。k-空間にあるのはフーリエ変換前の生データで、変換後に得られるのが画像空間のデータです。
- ⑷ 画像信号はフーリエ変換後の虚数成分と実数成分の両方を用いて表される。絶対値像は実数成分と虚数成分の二乗和の平方根で作られ、位相を扱う画像でも両成分を使います。
- ⑸ 水は生体内で最も存在比が大きいため、画像の中で最も高い信号値となる。存在比の大きさと信号値の高さは別です。T1強調像では水(脳脊髄液など)はむしろ低信号になり、信号値はT1・T2とTR・TEで決まります。
解説
正解は⑷です。MRI では受信コイルで得た信号を直交検波し、実数成分と虚数成分をもつ複素数として k-空間に収めます。この生データを二次元フーリエ変換すると画像空間の複素データが得られ、通常表示される画像は各画素で実数成分と虚数成分の二乗和の平方根をとった絶対値像なので、両方の成分が使われます。位相差法や脂肪と水の分離では位相情報も利用します。k-空間はフーリエ変換前の生データを置く場所であって、変換後の画像を保管する場所ではない点も押さえておきましょう。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp260424-06.html)を加工して作成