超音波の減衰で正しいのはどれか。
超音波の減衰で正しいのはどれか。
- ⑴ 音速に依存する。減衰は媒質の粘性や緩和など吸収の機序で決まる量で、音速に直接依存するわけではありません。
- ⑵ 媒質の粘性に依存しない。逆です。粘性による摩擦は吸収の主要な機序であり、減衰は媒質の粘性に依存します。
- ⑶ 減衰量は周波数に反比例する。逆です。減衰量はおおむね周波数に比例して大きくなります。高い周波数ほど深部に届かない理由です。
- ⑷ 減衰量は媒質の厚さに反比例する。逆です。減衰量は媒質の厚さに比例して増えます。生体では1MHzあたり約0.5〜1dB/cmが目安です。
- ⑸ 吸収された超音波のエネルギーは熱に変換される。吸収された超音波のエネルギーは媒質の粘性摩擦や分子緩和を介して熱に変換されます。超音波温熱療法の原理でもあります。
解説
正解は⑸です。超音波の減衰は、散乱と吸収によって起こります。このうち吸収は、媒質の粘性による摩擦や分子の緩和により音響エネルギーが熱に変換される過程で、これが超音波温熱療法や生体作用の基礎にもなっています。したがって減衰は媒質の粘性に依存します。また減衰量はおおむね周波数に比例して大きくなり、伝搬する媒質の厚さにも比例して増えます。生体では1MHzあたり約0.5〜1dB/cmが目安で、高い周波数のプローブほど深部に届かないのはこのためです。減衰は音速そのものではなく、媒質の粘弾性的な性質で決まります。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-06.html)を加工して作成