放射線治療で正しいのはどれか。2 つ選べ。
放射線治療で正しいのはどれか。2 つ選べ。
- ⑴ PTV はCTV よりも大きい。PTVはCTVにセットアップ誤差と体内での動きの分のマージンを加えた体積なので、定義上かならずCTVより大きくなります。
- ⑵ PTV とリスク臓器は重なることはない。前立腺と直腸のように、PTVとリスク臓器が重なることはしばしばあります。その場合は線量制約に優先順位をつけて計画します。
- ⑶ 平坦化フィルタを除くと線量率を上げることができる。平坦化フィルタは中心軸付近の線量を削る部品なので、これを外したFFFモードでは中心軸線量率が数倍になり、照射時間を短縮できます。
- ⑷ 放射線治療計画CT ではFOV を腫瘍にできるだけ絞って撮影する。線量計算には体輪郭全体が必要で、固定具まで含めて写す必要があります。FOVを腫瘍に絞ると計算そのものができません。
- ⑸ 粒子線治療におけるブロードビーム法ではコリメータは不要である。ブロードビーム(拡大ビーム)法では、広げたビームを患者ごとのコリメータで標的の形に整形します。コリメータが不要なのはスキャニング法です。
解説
正解は⑴と⑶です。PTV(計画標的体積)はCTV(臨床標的体積)に、患者の体内での動きやセットアップ誤差を見込んだマージンを加えた体積なので、定義上かならずCTVより大きくなります。また平坦化フィルタは中心軸付近の線量を削って分布を平坦にする部品ですから、これを取り除いたフラットニングフィルタフリー(FFF)モードでは中心軸の線量率が数倍に上がり、定位照射などの照射時間を短縮できます。PTVは前立腺と直腸のようにリスク臓器と重なることがしばしばあり、その場合は優先順位を決めて計画する点も押さえておきましょう。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-06.html)を加工して作成