放射線治療に用いられるX 線計測で正しいのはどれか。
放射線治療に用いられるX 線計測で正しいのはどれか。
- ⑴ PDD はSSD に依存しない。PDDはSSDに依存します。SSDが変わると逆二乗則の効き方が変わるためで、SSDに依存しないのはTARやTMRです。
- ⑵ 最大線量深は照射野に依存する。照射野が大きくなるほど散乱電子の寄与が増え、最大線量深は浅くなります。10MVX線では10cm×10cmで約2.3cmですが、大照射野ではより浅くなります。
- ⑶ kQ はエネルギーの大きさに比例する。線質変換係数kQは線質とともに緩やかに変化する係数で、エネルギーに比例するものではありません。多くは1に近い値をとります。
- ⑷ TPR20,10 の測定は電離箱線量計の実効中心で行われる。TPR20,10は電離箱の基準点(円筒形では幾何学的中心)を測定深に置いて求めます。実効中心を用いるのは深部線量分布の測定です。
- ⑸ TMR の測定は電離箱線量計の幾何学的中心で行われる。TMRのような深部線量分布に相当する量は、円筒形電離箱では実効中心を測定深に合わせて測定します。幾何学的中心ではありません。
解説
正解は⑵です。最大線量深(dmax)は、照射野が大きくなるほど散乱電子の寄与が増えるため浅くなり、照射野サイズに依存します。10MVX線では10cm×10cmで約2.3cmですが、大照射野ではこれより浅い位置に移ります。PDDは同じ深さでもSSDが変われば逆二乗則の効き方が変わるためSSDに依存し、SSDに依存しないのはTARやTMRです。線質変換係数kQはエネルギーとともに緩やかに変化する係数で、比例関係ではありません。電離箱の位置合わせは、TPR20,10のような基準点計測では幾何学的中心を、深部線量分布の測定では実効中心を測定深に合わせる、と整理しておきましょう。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-06.html)を加工して作成