線量計算アルゴリズムで粒子の輸送を再現しているのはどれか。2 つ選べ。
線量計算アルゴリズムで粒子の輸送を再現しているのはどれか。2 つ選べ。
- ⑴ Monte Carlo 法光子や電子1個ずつの相互作用を乱数で確率的に追跡してエネルギー付与を積算する方法で、粒子の輸送そのものを再現します。精度は最も高い一方、計算時間がかかります。
- ⑵ superposition 法点線量核(カーネル)をTERMAに畳み込む方法で、不均質補正はカーネルの伸縮で近似します。粒子の輸送を直接解いてはいません。
- ⑶ pencil beam convolution 法細いビームごとの線量分布をあらかじめ求めて重ね合わせる近似計算です。側方の不均質に弱く、輸送を解く方法ではありません。
- ⑷ Boltzmann transport equation 法線形Boltzmann輸送方程式を空間・エネルギー・方向に離散化して決定論的に数値解する方法で、粒子の輸送を再現します。Monte Carlo法に近い精度を比較的短時間で得られます。
- ⑸ analytical anisotropic algorithm 法pencil beam型のカーネルに非等方な散乱成分を加えた畳み込み型の近似計算であり、輸送方程式を解くものではありません。
解説
正解は⑴と⑷です。粒子の輸送そのものを解いているのはMonte Carlo法とBoltzmann輸送方程式法の2つです。Monte Carlo法は光子や電子の一つひとつの相互作用を乱数で確率的に追跡してエネルギー付与を積算する方法で、最も精度が高い一方で計算に時間がかかります。Boltzmann輸送方程式法は、粒子の輸送を記述する線形Boltzmann方程式を空間・エネルギー・方向に離散化して決定論的に数値解する方法です。残る3つは、あらかじめ用意したカーネルを畳み込む近似計算であり、不均質媒質中の輸送を物理的に解いているわけではありません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-06.html)を加工して作成