腎シンチグラフィで正しいのはどれか。
腎シンチグラフィで正しいのはどれか。
- ⑴ 腎動態シンチグラフィでは分腎機能が評価できる。99mTc-MAG3などで経時的に収集し、左右別の時間放射能曲線(レノグラム)から分腎機能と排泄能を定量的に評価できます。
- ⑵ 99mTc-DMSA は腎尿細管から速やかに排泄される。99mTc-DMSAは近位尿細管細胞に結合して長く留まる製剤で、速やかには排泄されません。だからこそ静態像で腎実質を評価できます。
- ⑶ 99mTc-MAG3 は腎静態シンチグラフィに用いられる。99mTc-MAG3は尿細管から速やかに分泌・排泄されるため動態シンチグラフィに用います。静態用の製剤は99mTc-DMSAです。
- ⑷ 腎静態シンチグラフィではカプトプリル負荷が行われる。カプトプリル負荷は腎血管性高血圧の診断のために腎動態シンチグラフィと組み合わせて行うもので、静態シンチグラフィでは行いません。
- ⑸ 腎排泄機能障害の症例では腎動態シンチグラフィは禁忌である。排泄機能障害の程度や通過障害の有無を評価することは腎動態シンチグラフィの目的の一つであり、むしろ適応となります。禁忌ではありません。
解説
正解は⑴です。腎動態シンチグラフィは99mTc-MAG3などを静注して経時的に収集し、左右それぞれの腎について時間放射能曲線(レノグラム)を描く検査です。ここから左右別の腎機能の割合である分腎機能と、尿路の排泄能を定量的に評価できます。これに対し腎静態シンチグラフィは99mTc-DMSAを用い、近位尿細管細胞に長く保持される性質を利用して腎実質の形態と機能を評価します。すなわち動態はMAG3、静態はDMSAという組み合わせで、選択肢の多くはこの対応関係が入れ替わっている点に注意しましょう。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-06.html)を加工して作成