腹部MRI のT1 強調像(別冊No. 5)を別に示す。矢印で示すのはどれか。
腹部MRI のT1 強調像(別冊No. 5)を別に示す。矢印で示すのはどれか。
- ⑴ 肝管肝管は胆汁を運ぶ細い管で、肝門部で左右が合流して総肝管となります。太い管腔として目立つ構造ではありません。
- ⑵ 門脈門脈は肝門部から肝内へ入り、胆管・肝動脈とともにグリソン鞘に包まれて分枝します。下大静脈へ向かって収束する走行とは異なります。
- ⑶ 肝静脈肝静脈は肝区域の境界を走り、肝の上後方で下大静脈へ注ぎます。グリソン鞘を伴わず下大静脈へ収束する走行が決め手です。
- ⑷ 肝動脈肝動脈は門脈と並走しますが径は数分の一と細く、矢印が示すような太い管腔には相当しません。
- ⑸ 奇静脈奇静脈は胸椎の右前面を上行して上大静脈に注ぐ胸部の静脈で、肝内は走りません。
この問題は別冊の図版(写真・標本・心電図など)を見て答えます。図版は転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも所見の読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑶です。腹部MRIのT1強調像で、肝内を走りながら肝の上後方へ向かって収束し下大静脈に注ぐ太い管腔が肝静脈です。右・中・左の3本があり、横隔膜のすぐ下で下大静脈へ合流します。門脈と見分ける手がかりは走行と周囲構造で、門脈は肝門部から肝内へ入り、胆管・肝動脈とともにグリソン鞘に包まれて末梢へ分枝しますが、肝静脈は肝区域の境界を走りグリソン鞘を伴いません。肝管と肝動脈は門脈よりもはるかに細く、奇静脈は肝内を走らないため、いずれも該当しません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-06.html)を加工して作成