MRI の拡散強調像で正しいのはどれか。2 つ選べ。
MRI の拡散強調像で正しいのはどれか。2 つ選べ。
- ⑴ 真の拡散係数が得られる。得られるのは見かけの拡散係数(ADC)です。微小循環(灌流)や組織構造の影響を含むため、真の拡散係数とは一致しません。
- ⑵ 組織のT2 値の影響を受ける。拡散強調像はT2強調をベースにTEの長い撮像を行うため、T2値の長い組織は拡散制限がなくても高信号に見えます。これがT2シャインスルーです。
- ⑶ 急性期脳梗塞で低信号を呈する。逆です。急性期脳梗塞では細胞性浮腫により水分子の拡散が制限されるため、拡散強調像では高信号、ADCは低下します。
- ⑷ b 値が低いほど拡散が強調される。逆です。b値はMPG傾斜磁場の強さと印加時間で決まり、大きいほど拡散が強調されます。ただしSN比は低下します。
- ⑸ 水分子のブラウン運動を画像化している。水分子のブラウン運動による位相分散を信号低下として捉えるのが拡散強調像の原理で、運動が制限された部位ほど信号が残って高信号になります。
解説
正解は⑵と⑸です。拡散強調像は、水分子の熱運動であるブラウン運動(自己拡散)による位相分散を信号低下として捉え、運動が制限された部位を高信号として画像化したものです。またMPG傾斜磁場を加えるためTEが長く、撮像自体はT2強調をベースとしているので、T2値の長い組織は拡散が制限されていなくても高信号に見えます。これがT2シャインスルーと呼ばれる現象で、ADCマップと併せて読む必要がある理由です。得られる係数は微小循環などの影響を含む見かけの拡散係数(ADC)であり、真の拡散係数とは一致しません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-06.html)を加工して作成