X 線撮影におけるグリッドの使用で正しいのはどれか。ただし、撮影条件は一定とする…
X 線撮影におけるグリッドの使用で正しいのはどれか。ただし、撮影条件は一定とする。
- ⑴ 鮮鋭度が低下する。グリッドは散乱線を除く器具で、被写体のぼけを増やすものではありません。鮮鋭度は基本的に変わりません。
- ⑵ 粒状性が向上する。撮影条件が一定ならグリッドで検出器到達線量が減るため、量子ノイズが増えて粒状性は向上ではなく悪化します。
- ⑶ 被ばく線量が減少する。被ばく線量は入射する線量で決まるため、撮影条件が一定なら変わりません。実際にはグリッド使用時は条件を上げるので増えます。
- ⑷ 画像コントラストが向上する。散乱線によるかぶりが減るため画像コントラストが向上します。これがグリッドを使う本来の目的です。
- ⑸ 骨組織でのX 線透過性が減少する。X線透過性は被写体の組成と厚さ、線質で決まります。検出器手前に置くグリッドは骨の透過性を変えません。
解説
正解は⑷です。グリッドは被写体から発生した散乱線を鉛箔で吸収し、検出器に到達する散乱線を減らす器具です。散乱線はコントラストを低下させる「かぶり」として働くため、これを除くと画像コントラストが向上します。ただし一次線も一部吸収されるので、同じ画像濃度を得るにはグリッド露出係数の分だけ撮影条件を上げる必要があり、撮影条件を一定にした本問の前提では検出器到達線量が減って粒状性は悪化します。被ばく線量は撮影条件が同じなら変わらず、被写体自体のX線透過性も変化しません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-06.html)を加工して作成