個人被ばく線量計に用いられる検出材料で光子に対するエネルギー依存性が最も小さいの…
個人被ばく線量計に用いられる検出材料で光子に対するエネルギー依存性が最も小さいのはどれか。
- ⑴ SiSiは実効原子番号14で組織より大きく、低エネルギー光子に対する感度が高くなります。半導体式では補償フィルタが必要です。
- ⑵ LiFLiFの実効原子番号は約8.1で組織の約7.4に近く、光子エネルギーに対する応答がほぼ平坦です。組織等価素子として最適です。
- ⑶ Al2O3Al₂O₃は実効原子番号が約11.3で、低エネルギー領域で感度が上がります。LiFよりエネルギー依存性は大きくなります。
- ⑷ CaSO4CaSO₄は実効原子番号が約15.5と大きく、低エネルギー光子で感度が数倍に跳ね上がるためフィルタ補正が不可欠です。
- ⑸ リン酸塩ガラスリン酸塩ガラスは銀を含み実効原子番号が大きいため、低エネルギー側の感度上昇が顕著でエネルギー補償フィルタを必要とします。
解説
正解は⑵です。個人被ばく線量計の素子は、実効原子番号が人体組織(約7.4)に近いほど光子エネルギーによる感度変化が小さくなります。LiF(フッ化リチウム)は実効原子番号が約8.1で組織にきわめて近く、数十keVから数MeVにわたってほぼ平坦なエネルギー特性を示すため、組織等価な熱ルミネセンス線量計として広く使われています。他の素子は実効原子番号が大きく、低エネルギー光子で光電効果が過剰に起こって感度が跳ね上がるため、フィルタによる補正が必要になります。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-06.html)を加工して作成