真性半導体の絶対零度におけるエネルギーバンド構造で正しいのはどれか。2 つ選べ。
真性半導体の絶対零度におけるエネルギーバンド構造で正しいのはどれか。2 つ選べ。
- ⑴ 伝導帯は空帯となっている。絶対零度では価電子帯から伝導帯へ熱励起される電子がないため、伝導帯には電子がまったくなく空帯です。正しい記述です。
- ⑵ 禁制帯にキャリアは存在しない。禁制帯は電子の取り得る状態が存在しないエネルギー領域なので、定義上キャリアは存在しません。これも正しい記述です。
- ⑶ 禁制帯の幅は絶縁体より大きい。半導体の禁制帯幅はSiで約1.1eVと絶縁体(数eV以上)より小さいため、大きいという記述は逆です。
- ⑷ 価電子帯の電子は電流に寄与する。絶対零度の価電子帯は電子で満杯で移動できる空席がないため、電子は電流に寄与できません。
- ⑸ フェルミ準位は価電子帯に存在する。真性半導体のフェルミ準位は禁制帯のほぼ中央にあります。価電子帯にあるのはp形半導体に近い状況で、真性半導体には当てはまりません。
解説
正解は⑴と⑵です。真性半導体では価電子帯が電子で完全に満たされ、絶対零度では熱励起が起こらないため伝導帯に電子は1個もなく、伝導帯は空帯となっています。また禁制帯は電子の許される状態が存在しないエネルギー領域そのものなので、そこにキャリアが存在することはありません。禁制帯幅は絶縁体より小さく、フェルミ準位は禁制帯のほぼ中央にあります。絶対零度では価電子帯が満杯で電子が動く空席がないため、電流に寄与できないという点も併せて理解しておきましょう。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-06.html)を加工して作成