細胞に総線量12 Gy を照射した場合、細胞の生存率が最も高くなる条件はどれか。…
細胞に総線量12 Gy を照射した場合、細胞の生存率が最も高くなる条件はどれか。ただし、他の条件は全て同じとし、細胞のα/β は10 Gy とする。
- ⑴ 1 Gy/回とし、週3 回4 週間で照射する。1Gy/回で分割数が多く、しかも4週間と最も長い期間で照射するため、修復と再増殖が最大限に進み生存率が最も高くなります。
- ⑵ 1 Gy/回とし、週4 回3 週間で照射する。1Gy/回でBEDは⑴と同じ13.2Gyですが、期間が3週間と短く再増殖の余地が少ないため⑴には及びません。
- ⑶ 2 Gy/回とし、連続する6 日間で照射する。2Gy/回のためBEDは14.4Gyと大きく、1回線量が大きい分だけ細胞死が増えて生存率は下がります。
- ⑷ 1 Gy/回とし、1 日2 回、連続する6 日間で照射する。1Gy/回ですが6日間に詰め込み、しかも1日2回で照射間隔が短いため亜致死損傷の修復が不完全になり、⑴より生存率は低くなります。
- ⑸ 2 Gy/回とし、1 日2 回、連続する3 日間で照射する。2Gy/回を1日2回・3日間と最も加速した条件で、BEDが大きいうえ修復も再増殖も起こりにくく、生存率は最も低くなります。
解説
正解は⑴です。総線量が同じ12Gyなら、1回線量が小さいほど生存率は高くなります。α/β=10GyでBEDを計算すると、1Gy/回は12×(1+1/10)=13.2Gy、2Gy/回は12×(1+2/10)=14.4Gyとなり、1Gy分割の⑴⑵⑷の方が細胞は生き残ります。この三つの中では全照射期間が最も長い⑴(4週間)が、亜致死損傷の修復に加えて細胞の再増殖が最も進むため生存率が最高になります。1日2回照射は照射間隔が短く修復が不完全になるため、⑷は⑵より不利です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-06.html)を加工して作成