成人の正常組織で放射線感受性が最も低いのはどれか。
成人の正常組織で放射線感受性が最も低いのはどれか。
- ⑴ 肝臓肝細胞は普段は分裂しませんが強い再生能を持つ条件的再生系で、感受性は中等度です。心筋よりは高く評価されます。
- ⑵ 小腸小腸粘膜はクリプトの幹細胞が数日で入れ替わる代表的な再生系で、放射線感受性はきわめて高い組織です。
- ⑶ 心筋成人の心筋細胞は分裂せず再生もしない高度に分化した細胞で、選択肢中で最も感受性が低い組織です。
- ⑷ 皮膚皮膚は基底層の幹細胞が常に分裂しているため感受性が高く、脱毛や紅斑などの早期反応が現れます。
- ⑸ 水晶体水晶体は上皮細胞の分裂により成長し、被ばくで白内障を生じます。しきい線量が低い感受性の高い組織です。
解説
正解は⑶です。放射線感受性は細胞分裂が盛んで未分化な組織ほど高く、分裂しない高度に分化した細胞ほど低くなります(ベルゴニー・トリボンドーの法則)。心筋細胞は成人ではほとんど分裂せず再生もしない非再生系の細胞で、選択肢の中で最も感受性が低い組織です。小腸粘膜や皮膚基底層は幹細胞が絶えず分裂する再生系で感受性が高く、水晶体上皮も白内障を起こすため感受性が高い組織として扱われます。肝臓は通常は静止していますが再生能を持つため、心筋より感受性は高いと考えます。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-06.html)を加工して作成