手根管を通過する神経はどれか。
手根管を通過する神経はどれか。
- ⑴ 副神経副神経は第11脳神経で、僧帽筋と胸鎖乳突筋を支配します。頸部にとどまり、前腕や手には分布しません。
- ⑵ 尺骨神経最も引っかかりやすい選択肢ですが、尺骨神経は手根管の尺側にあるGuyon管を通ります。手根管の内容ではありません。
- ⑶ 正中神経手根管を通る神経は正中神経だけです。ここが圧迫されると母指から中指の感覚障害と母指球筋萎縮をきたす手根管症候群になります。
- ⑷ 橈骨神経橈骨神経は前腕で浅枝と深枝に分かれ、浅枝は手背側の皮下を走ります。掌側の手根管は通りません。
- ⑸ 肋間神経肋間神経は胸腹壁に分布する脊髄神経の前枝で、上肢には向かいません。手根管とはまったく関係がありません。
解説
正解は⑶です。手根管は手関節の掌側で、手根骨がつくる溝と屈筋腱を覆う横手根靱帯(屈筋支帯)に囲まれたトンネルで、ここを通るのは正中神経と長母指屈筋腱・浅指屈筋腱・深指屈筋腱です。手根管が狭くなって正中神経が圧迫されると母指から中指の感覚障害と母指球筋の萎縮を生じ、これが手根管症候群です。よく対比される尺骨神経は手根管ではなくその尺側にあるGuyon管を通るため、両者の通り道と支配領域を分けて覚えておきましょう。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-06.html)を加工して作成