電離箱線量計の特徴で正しいのはどれか。2 つ選べ。
電離箱線量計の特徴で正しいのはどれか。2 つ選べ。
- ⑴ アニーリングが必要である。アニーリングが必要なのは熱ルミネセンス線量計などの素子で、電離箱線量計には不要です。
- ⑵ 電離空洞内の温度が高いと電離量は増加する。温度が高いと空洞内の空気密度が下がるので、同じ線量でも電離量は減少します。増加という記述は逆です。
- ⑶ 電離空洞内の気圧が低いと電離量は増加する。気圧が低いと空気密度が下がるため電離量は減少します。だからこそ温度気圧補正係数が必要になります。
- ⑷ イオン再結合は電離空洞内の電離密度に依存する。イオン再結合は電極に達する前に正負イオンが再結合する現象で、空洞内の電離密度が高いほど起こりやすく、線量率の高い装置では補正が必要です。
- ⑸ 水吸収線量校正定数は⁶⁰Co ガンマ線を用いた校正が可能である。水吸収線量校正定数は標準計測室で⁶⁰Coガンマ線の基準場を用いて与えられ、高エネルギーX線では線質変換係数を掛けて使用します。
解説
正解は⑷と⑸です。イオン再結合は生成した正負のイオンが電極に到達する前に再び結合して失われる現象で、電離空洞内の電離密度が高いほど起こりやすく、パルス線量率の高いリニアックでは補正係数が必要になります。また水吸収線量校正定数は、標準計測室で⁶⁰Coガンマ線の基準場を用いて与えられ、実際の高エネルギーX線に対しては線質変換係数を掛けて用います。アニーリングが必要なのは熱ルミネセンス線量計などの素子で電離箱には不要です。空洞内の温度が高い場合や気圧が低い場合は空気の密度が下がるため、電離量はいずれも減少します。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-06.html)を加工して作成