骨髄移植の前処置で行われる放射線治療はどれか。
骨髄移植の前処置で行われる放射線治療はどれか。
- ⑴ 全脳照射全脳照射は脳転移の治療や中枢神経系への予防照射に用いる局所的な照射で、全身の腫瘍細胞の根絶や免疫抑制はできません。
- ⑵ マントル照射マントル照射は頸部から縦隔、鎖骨上や腋窩のリンパ節領域を含む照射法で、ホジキンリンパ腫などに用いられました。全身照射ではありません。
- ⑶ 全身X 線照射骨髄移植の前処置では大量化学療法とともに全身X線照射〈TBI〉を行い、残存腫瘍の根絶、拒絶を防ぐ免疫抑制、幹細胞の生着場所の確保を図ります。
- ⑷ 全身電子線照射全身電子線照射は皮膚表面だけを対象とする菌状息肉症などの治療法です。電子線は深部の骨髄まで届きません。
- ⑸ 全脳全脊髄照射全脳全脊髄照射は髄液を介して播種する腫瘍に対する中枢神経系限定の照射で、移植の前処置には用いません。
解説
正解は⑶です。骨髄移植(造血幹細胞移植)の前処置では、大量化学療法とともに全身X線照射〈TBI〉が行われます。目的は残存する腫瘍細胞の根絶と、移植片が拒絶されないようにする免疫抑制、そして骨髄内に移植した幹細胞が生着する場所を作ることであり、そのため体全体を均一に照射する必要があります。全脳照射やマントル照射、全脳全脊髄照射はいずれも特定の領域だけを対象とする照射法で全身の免疫抑制には不十分です。全身電子線照射は皮膚表面のみを対象とする菌状息肉症などの治療法で、骨髄までは届きません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp250428-06.html)を加工して作成