上部消化管造影写真(別冊No. 6)を別に示す。正しいのはどれか。
上部消化管造影写真(別冊No. 6)を別に示す。正しいのはどれか。
- ⑴ 腹臥位の画像である。腹臥位ではバリウムが前壁側に溜まり前壁の二重造影像になります。示された像は背側の壁を描出した背臥位の像です。
- ⑵ 立位で撮影している。立位では胃内のバリウムが下部に落ち、上部にガスが溜まる充盈像・二重造影像となります。臥位の像とは所見が異なります。
- ⑶ 噴門部が明瞭に描出されている。噴門部を明瞭に描出するには背臥位第2斜位や頭低位などの体位が必要です。この像の主目的ではありません。
- ⑷ 胃体中部後壁の描出を目的としている。背臥位の二重造影では背側にあたる胃体部後壁が薄くバリウムで覆われ、粘膜面が細かく描出されます。この撮影の目的にあたります。
- ⑸ 胃角部の小弯線がU 字に描出されている。胃角部の小弯線が明瞭な弧として描出されるのは充盈像や別の体位の像です。後壁の二重造影を目的とした本像の所見ではありません。
この問題は別冊の図版(写真・標本・心電図など)を見て答えます。図版は転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも所見の読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑷です。上部消化管の二重造影では、バリウムが重力で下側になった壁に流れ、空気が上側の壁を押し広げるため、背臥位で撮影すると背側にあたる胃体部の後壁が薄くバリウムで覆われて粘膜面が細かく描出されます。示された写真はこの背臥位正面(あるいはそれに近い体位)の二重造影像で、胃体中部後壁の描出を目的としたものです。腹臥位では前壁が、立位では下部が主に描出され、噴門部の観察には背臥位第2斜位や頭低位を用います。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-06.html)を加工して作成