60 keV 光子の水中における全相互作用数に対するコンプトン効果の寄与の割合[…
60 keV 光子の水中における全相互作用数に対するコンプトン効果の寄与の割合[%]に最も近いのはどれか。
- ⑴ 2525%はコンプトン効果の寄与としては小さすぎます。この程度になるのは20keV以下の低エネルギー領域です。
- ⑵ 4040%も低すぎます。水では30keV前後で光電効果とコンプトン効果が同程度になり、それを超えると急速にコンプトンが主体になります。
- ⑶ 5555%は30〜40keV付近に相当する割合で、60keVにおける実際の寄与より小さい値です。
- ⑷ 7070%も実際の値より小さくなります。60keVでは光電効果と干渉性散乱を合わせても全体の2割弱にとどまります。
- ⑸ 8560keVの水では非干渉性散乱が約0.17cm²・g⁻¹、全体が約0.206cm²・g⁻¹なので、割合は約84%となり85%が最も近い値です。
解説
正解は⑸です。水中の60keV光子では、質量減弱係数の合計がおよそ0.206cm²・g⁻¹であるのに対し、その内訳は非干渉性散乱(コンプトン効果)が約0.17cm²・g⁻¹、光電効果が約0.02cm²・g⁻¹、干渉性(レイリー)散乱が約0.014cm²・g⁻¹です。したがってコンプトン効果の占める割合は0.17÷0.206≒0.84、およそ85%になります。水では30keVを超えるあたりからコンプトン効果が主体となり、数十keVから10MeV程度まで支配的である点を押さえてください。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-06.html)を加工して作成