X 線の分割照射で正しいのはどれか。
X 線の分割照射で正しいのはどれか。
- ⑴ SLD 回復は誘導されない。分割照射では照射の間隔に亜致死損傷(SLD)からの回復が起こります。誘導されないという記述は誤りです。
- ⑵ 寡分割照射では1 日2 ~3 回照射する。寡分割照射は1回線量を大きくして分割回数を減らす方法です。1日2〜3回照射するのは多分割(加速過分割)照射です。
- ⑶ 総線量が同じであれば、分割回数を増やすと晩期の有害事象が増加する。分割回数を増やすと1回線量が下がり、α/β値の小さい晩期反応組織の障害はむしろ減少します。関係が逆です。
- ⑷ 総線量と分割回数が同じであれば、全照射期間が長い方が細胞の生存率は高い。全照射期間が長いとその間に腫瘍細胞の再増殖が進むため、細胞の生存率は高くなります。正しい記述です。
- ⑸ 骨転移緩和照射では、1 回8 Gy の単回照射と比べて疼痛再発のリスクが上がる。骨転移の緩和照射では、分割照射のほうが8Gy単回照射より疼痛再発のリスクは低くなります。上がるというのは逆です。
解説
正解は⑷です。総線量と分割回数が同じでも全照射期間が長くなると、その間に腫瘍細胞が分裂して増える再増殖(レポピュレーション)が進むため、最終的な細胞の生存率は高くなり治療効果は下がります。治療を中断せずに予定期間内で完了することが重視されるのはこのためです。分割照射ではSLD回復が誘導され、分割回数を増やす(1回線量を下げる)とα/β値の小さい晩期反応組織の障害はむしろ減り、寡分割は1回線量を大きくして回数を減らす方法です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-06.html)を加工して作成