粒子線治療のスキャニング法で正しいのはどれか。
粒子線治療のスキャニング法で正しいのはどれか。
- ⑴ 電磁石でビームを走査する。細く絞ったビームを走査電磁石で振って標的を塗りつぶすのがスキャニング法の原理です。これが正解です。
- ⑵ 呼吸同期照射との併用はできない。呼吸性移動への対策として、呼吸同期照射や再スキャン(リスキャニング)との併用が実際に行われています。
- ⑶ 患者ごとのボーラス作成が必要である。スキャニング法ではエネルギーを変えて深さ方向を制御するため、患者ごとのボーラスやコリメータは不要です。これが大きな利点です。
- ⑷ ブロードビーム法と比較してビーム利用効率が低い。散乱体で広げて不要な部分を削るブロードビーム法に比べ、スキャニング法はビームの利用効率が高くなります。
- ⑸ 二重散乱体法とWobbler〈ワブラー〉散乱体法がある。二重散乱体法とワブラー法はいずれもブロードビーム(散乱体)法に分類される照射法で、スキャニング法の方式ではありません。
解説
正解は⑴です。スキャニング法(ペンシルビーム走査法)は、細く絞ったビームを走査電磁石で左右方向に振り、エネルギーを変えて深さ方向の層を切り替えながら、標的を細かい点の集まりとして塗りつぶしていく照射法です。患者ごとのコリメータやボーラスを作る必要がなく、材料費や中性子の発生を抑えられ、ビームの利用効率も散乱体法より高くなります。呼吸同期照射や再スキャンとの併用も行われており、二重散乱体法やワブラー法はブロードビーム(散乱体)法に分類されます。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-06.html)を加工して作成