放射線治療による有害事象で正しいのはどれか。
放射線治療による有害事象で正しいのはどれか。
- ⑴ 骨盤への放射線治療期間中に生じる下痢は不可逆性である。骨盤照射中の下痢は腸管粘膜の急性反応で、照射終了後におおむね回復する可逆性の変化です。
- ⑵ 放射線治療に伴う甲状腺機能低下に対しヨード制限を行う。放射線による甲状腺機能低下に対しては甲状腺ホルモンの補充を行います。ヨード制限は放射性ヨウ素治療の前処置です。
- ⑶ 小児の膝へ照射した場合、有害事象として骨成長障害がある。成長板の軟骨細胞は放射線感受性が高く、小児の膝への照射では骨の伸長障害や変形が晩期に生じます。正しい記述です。
- ⑷ 脳腫瘍に対する放射線治療の急性期有害事象として白内障がある。白内障は照射から数か月〜数年を経て現れる晩期有害事象です。急性期有害事象ではありません。
- ⑸ 子宮頸癌に対する術後放射線治療の急性期有害事象に仙骨不全骨折がある。仙骨不全骨折は照射から半年以上経って生じる晩期有害事象です。急性期には現れません。
解説
正解は⑶です。小児では骨端線(成長板)の軟骨細胞が分裂を続けているため放射線感受性が高く、膝など成長板を含む部位に照射すると骨の伸長が止まり、四肢長差や変形といった骨成長障害が晩期に現れます。骨盤照射中の下痢は腸管粘膜の急性反応で、照射終了後に回復する可逆性の変化です。放射線による甲状腺機能低下には甲状腺ホルモンの補充を行い、白内障や仙骨不全骨折はいずれも数か月から数年後に生じる晩期有害事象です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-06.html)を加工して作成