食道癌に対する放射線治療で正しいのはどれか。
食道癌に対する放射線治療で正しいのはどれか。
- ⑴ 急性期有害事象として嚥下時痛がある。照射開始後2〜3週ごろから放射線食道炎により嚥下時痛が生じます。代表的な急性期有害事象であり正しい記述です。
- ⑵ 日本では腺癌の割合が50%以上である。日本の食道癌は扁平上皮癌が90%以上を占めます。腺癌が多いのは欧米で、日本で50%以上ということはありません。
- ⑶ 晩期有害事象として口腔乾燥が最も多い。口腔乾燥は唾液腺を含む頭頸部照射で生じる有害事象です。食道癌では食道狭窄や心膜炎、肺線維症が問題になります。
- ⑷ 日本では食道癌Ⅰ期における化学放射線治療の5 年生存率は約50%である。Ⅰ期食道癌に対する化学放射線治療の5年生存率は7割以上と報告されており、約50%というのは低すぎます。
- ⑸ 放射線肺臓炎を避けるためには肺の最大線量を下げることが最も重要である。放射線肺臓炎の発生には、20Gy以上を受ける肺の体積割合(V20)や平均肺線量といった体積因子が最も重要です。
解説
正解は⑴です。食道癌の放射線治療では、照射開始後2〜3週ごろから放射線食道炎が生じ、嚥下時痛やしみる感じ、つかえ感が現れます。これは代表的な急性期有害事象で、粘膜保護薬や鎮痛薬で対応します。日本の食道癌は扁平上皮癌が90%以上を占め、晩期有害事象としては食道狭窄・瘻孔、心膜炎、肺線維症が問題になります。Ⅰ期の化学放射線治療の5年生存率は7割以上と良好で、放射線肺臓炎の予防では最大線量よりV20などの体積因子の管理が重要です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-06.html)を加工して作成