PET におけるtime-of-flight〈TOF〉で正しいのはどれか。
PET におけるtime-of-flight〈TOF〉で正しいのはどれか。
- ⑴ 空間分解能の向上に寄与する。空間分解能は検出器素子の大きさなどで決まるため、TOFによって向上するわけではありません。向上するのは画質と実効感度です。
- ⑵ BGO シンチレータが適している。BGOは発光の減衰時間が長く時間分解能が劣るため、TOFには適しません。適するのはLSOやLYSOなどです。
- ⑶ 逐次近似再構成の収束が遅くなる。位置情報が加わることで逐次近似再構成の収束はむしろ速くなります。遅くなるという記述は逆です。
- ⑷ 消滅γ 線の発生位置を特定の範囲に絞り込む。到達時刻の差から消滅の起きた位置を同時計数線上の一定の幅に絞り込むのがTOFの原理です。これが正解です。
- ⑸ 実効感度の増幅効果は被写体が小さいほど大きい。TOFによる実効感度の増幅効果は被写体が大きいほど大きくなります。肥満患者でとくに有用とされるのはこのためです。
解説
正解は⑷です。TOF(飛行時間法)は、対向する2つの検出器に消滅γ線が到達する時刻の差を測り、その差から同時計数線上のどのあたりで消滅が起きたかを一定の幅に絞り込む技術です。位置の絞り込みにより雑音の広がりが抑えられ、画質と実効感度が向上し、逐次近似再構成の収束も速くなります。ただし空間分解能そのものは検出器素子の大きさで決まるため向上しません。時間分解能に優れるLSOやLYSOが適し、BGOは発光が遅くTOFには向きません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-06.html)を加工して作成