腹部造影CT のMIP 像(別冊No. 9)を別に示す。矢印で示すのはどれか。
腹部造影CT のMIP 像(別冊No. 9)を別に示す。矢印で示すのはどれか。
- ⑴ 腎動脈腎動脈は上腸間膜動脈の少し尾側で大動脈の側面から左右へほぼ水平に分岐します。尾側へ長く下行する走行ではありません。
- ⑵ 脾動脈脾動脈は腹腔動脈の枝で、膵体尾部の上縁に沿って左方へ蛇行しながら走ります。走行方向が異なります。
- ⑶ 腹腔動脈腹腔動脈は大動脈前面から前方へ出る短い幹で、すぐに総肝動脈・脾動脈・左胃動脈に分かれます。長く下行はしません。
- ⑷ 総腸骨動脈総腸骨動脈は第4腰椎の高さの大動脈分岐部から左右の骨盤へ向かう血管です。上腹部の構造ではありません。
- ⑸ 上腸間膜動脈大動脈前面から分岐して尾側へ長く下行し、多数の腸管枝を出す太い動脈は上腸間膜動脈です。走行が一致します。
この問題は別冊の図版(写真・標本・心電図など)を見て答えます。図版は転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも所見の読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑸です。上腸間膜動脈は、腹腔動脈のすぐ尾側で腹部大動脈の前面から分岐し、いったん腹側へ出たあと膵鈎部と左腎静脈の前を通って下方へ長く走り、空腸動脈・回腸動脈や回結腸動脈を分枝します。MIP像ではこの「大動脈前面から出て尾側へ真っすぐ下る一本の太い動脈」という走行が目印になります。腎動脈は左右に水平に、脾動脈は左方へ蛇行して、腹腔動脈は短く前方へ、総腸骨動脈は大動脈分岐部から左右下方へ走り、いずれも走行が異なります。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-06.html)を加工して作成