陽子線の水に対する質量阻止能とエネルギーとの関係を図に示す。10 MeV 重陽子…
陽子線の水に対する質量阻止能とエネルギーとの関係を図に示す。10 MeV 重陽子線の水に対する質量阻止能[MeV・cm²・g⁻¹]に最も近いのはどれか。
- ⑴ 2020MeV・cm²・g⁻¹は、図で20MeV前後の陽子に対応する値です。エネルギーを半分に換算せずに読み取った場合の誤りです。
- ⑵ 3030MeV・cm²・g⁻¹も高いエネルギー側の値にあたり、5MeVに換算して読む手順を踏んでいません。
- ⑶ 5050MeV・cm²・g⁻¹は10MeV前後の陽子に対応する値で、10MeVをそのまま読み取った場合の誤りです。
- ⑷ 8010MeVの重陽子は5MeVの陽子と同じ速度であり、図で5MeVの陽子に対応する約80MeV・cm²・g⁻¹が答えになります。
- ⑸ 100100MeV・cm²・g⁻¹は5MeVよりさらに低いエネルギー側の値で、換算のしすぎにあたります。
この問題は別冊の図版(写真・標本・心電図など)を見て答えます。図版は転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも所見の読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑷です。荷電粒子の質量阻止能は、粒子の電荷と速度で決まり、質量そのものには直接よりません。重陽子は陽子と同じ電荷1をもち質量が約2倍なので、同じ速度になるときのエネルギーは陽子の2倍です。したがって10MeVの重陽子は5MeVの陽子と同じ速度であり、阻止能も等しくなります。図で陽子のエネルギー5MeVに対応する質量阻止能を読み取ると約80MeV・cm²・g⁻¹であり、これが答えになります。エネルギーを半分にして読む、という手順が要点です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-06.html)を加工して作成