運動エネルギーが1 GeV の¹²C 原子核を1 nA のビーム強度で30 秒間…
運動エネルギーが1 GeV の¹²C 原子核を1 nA のビーム強度で30 秒間流した。12 C 原子核によって運ばれた総エネルギー[J]に最も近いのはどれか。
- ⑴ 11Jは計算値の約1/5で、粒子数やエネルギー換算のどこかで桁を落とした場合の値です。
- ⑵ 22Jも計算値と合いません。1nAを電荷6eで割る手順を正しく踏むと約5Jになります。
- ⑶ 5毎秒約1.0×10⁹個×30秒×1.6×10⁻¹⁰J=約5Jとなり、選択肢の中でこれが最も近い値です。
- ⑷ 1010Jは計算値の約2倍です。電荷を6eではなく3e相当として扱うなどの誤りで生じます。
- ⑸ 3030Jは、¹²C原子核の電荷が6価であることを考えずに1nAをそのまま1価の粒子として扱った場合に近い値で、約6倍になります。
解説
正解は⑶です。¹²C原子核は完全に電離すると電荷が6e(e=1.6×10⁻¹⁹C)ですから、1nAの電流が運ぶ原子核の数は毎秒1×10⁻⁹÷(6×1.6×10⁻¹⁹)≒1.0×10⁹個です。30秒間では約3.1×10¹⁰個になります。1個あたりの運動エネルギーは1GeV=1×10⁹×1.6×10⁻¹⁹J=1.6×10⁻¹⁰Jですから、総エネルギーは3.1×10¹⁰×1.6×10⁻¹⁰≒5Jとなります。電荷が6価である点を見落とすと6倍の値になるので注意してください。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-06.html)を加工して作成