内部被ばくによる発がんの可能性が低いのはどれか。
内部被ばくによる発がんの可能性が低いのはどれか。
- ⑴ ウラン鉱山で働いていた鉱夫が肺癌になる。ウラン鉱山ではラドンとその子孫核種を吸入し、肺が内部被ばくします。肺癌の増加が古くから知られています。
- ⑵ 小児がんに対し胸部に放射線治療を施行された女性が乳癌になる。胸部への放射線治療は体外の装置からの外部被ばくです。内部被ばくによる発がんではないため、これが正解です。
- ⑶ 甲状腺癌の肺転移に対しNa¹³¹I を投与された男性が膀胱癌になる。投与されたNa¹³¹Iは尿中へ排泄され、膀胱に貯留する間に膀胱壁が内部被ばくします。膀胱癌のリスク要因です。
- ⑷ 時計の文字盤にラジウムを含む夜光塗料を塗っていた作業員が骨腫瘍になる。夜光塗料を塗る際に筆をなめてラジウムを経口摂取し、骨に沈着して内部被ばくを受けたことで骨腫瘍が生じました。
- ⑸ チョルノービリ(チェルノブイリ)原子力発電所事故当時近隣に住んでいた小児が甲状腺癌になる。事故で放出された放射性ヨウ素を吸入や飲食物から取り込み、甲状腺に濃縮して内部被ばくを受けたことによる甲状腺癌です。
解説
正解は⑵です。内部被ばくとは、体内に取り込まれた放射性物質から受ける被ばくを指します。小児がんに対する胸部への放射線治療は体外の装置からの外部被ばくであり、その後に生じた乳癌は二次発がんではあっても内部被ばくによるものではありません。他の選択肢は、ウラン鉱山でのラドンとその子孫核種の吸入、Na¹³¹Iの投与後に尿中へ排泄されたヨウ素による膀胱の被ばく、夜光塗料のラジウムの経口摂取、事故時の放射性ヨウ素の摂取と、いずれも体内に取り込まれた核種による被ばくです。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-06.html)を加工して作成