リニアックの構造で正しいのはどれか。2 つ選べ。
リニアックの構造で正しいのはどれか。2 つ選べ。
- ⑴ クライストロンは自励発振管である。クライストロンは高周波を増幅する他励の増幅管です。自励発振管はマグネトロンで、両者を取り違えやすい点です。
- ⑵ モニタ線量計で線量率を監視することができる。モニタ線量計はモニタ単位の積算に加えて線量率や平坦度・対称性も監視し、異常時にはインタロックを働かせます。正しい記述です。
- ⑶ 散乱箔の選択は電子線のエネルギーに依存しない。散乱箔は電子線を広げて平坦な分布にする部品で、高エネルギーほど散乱しにくいためエネルギーごとに材質・厚さを選びます。依存しないというのは誤りです。
- ⑷ 平坦化フィルタの形状はX 線エネルギーに依存する。平坦化フィルタはX線エネルギーごとに前方への集中の度合いが異なるため、エネルギーに応じた形状のものを切り替えて使います。正しい記述です。
- ⑸ 加速電子ビームの取り出しには90 度偏向方式が用いられる。加速電子ビームの取り出しには、エネルギー幅の影響を打ち消せる270度偏向(アクロマティック)方式が広く用いられます。90度偏向が一般的というのは誤りです。
解説
正解は⑵と⑷です。モニタ線量計は照射ヘッド内に置かれた平行平板形の電離箱で、積算線量(モニタ単位)だけでなく線量率、線量分布の平坦度や対称性も監視し、異常があればインタロックで照射を止めます。平坦化フィルタは、エネルギーが高いほど前方に鋭くなる光子分布を平坦にする必要があるため、エネルギーごとに厚さや円錐形状が設計され、切り替えて使われます。クライストロンは外部発振器の信号を増幅する他励増幅管で、自励発振するのはマグネトロンです。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-06.html)を加工して作成