日本における、ある悪性腫瘍の病期別の生存率の図(別冊No. 5)を別に示す。この…
日本における、ある悪性腫瘍の病期別の生存率の図(別冊No. 5)を別に示す。この悪性腫瘍はどれか。
- ⑴ 膵癌膵癌は早期発見が難しく、全体の5年生存率は1割前後と低く、曲線は急峻に低下します。高い生存率の図とは合いません。
- ⑵ 乳癌乳癌は限局例の5年生存率がほぼ100%、遠隔転移例でも比較的長期の生存が得られるため、図のように全体に高い生存率曲線を示します。
- ⑶ 膠芽腫膠芽腫は標準治療を行っても生存期間中央値が1年半程度で、数年で大半が死亡する曲線になります。
- ⑷ 小細胞肺癌小細胞肺癌は増殖が速く、限局型でも5年生存率は2〜3割程度にとどまり、進展型ではさらに低くなります。
- ⑸ 甲状腺未分化癌甲状腺未分化癌は生存期間中央値が数か月ときわめて予後不良で、高い生存率の曲線にはなりません。
この問題は別冊の図版(写真・標本・心電図など)を見て答えます。図版は転載していないため、下の出典のページから公式のPDFをご覧ください。解説だけでも所見の読み取り方が分かるように書いています。
解説
正解は⑵です。図は病期別の生存率曲線で、全体として生存率が高く、限局例では5年生存率がほぼ100%に近く、遠隔転移例でも比較的高い水準を数年にわたって保つという形が読み取れます。この「早期の予後がきわめて良く、進行例でも長期間生存が保たれる」という形は、日本の悪性腫瘍の中では乳癌に特徴的です。他の選択肢はいずれも進行が速く、全病期を通じて生存率が低く早期に急落する曲線を示すため、この図とは合いません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-06.html)を加工して作成