CT で右肺上葉に直径2.5 cm の腫瘍が認められ読影レポートに「臓側胸膜とわ…
CT で右肺上葉に直径2.5 cm の腫瘍が認められ読影レポートに「臓側胸膜とわずかに接している」とのコメントがあった。その後、病理検査で肺癌と診断がつき病期診断が必要となった。臓側胸膜浸潤の有無で国際対がん連合〈UICC〉のT 分類が異なる(臓側胸膜浸潤なしの場合T1、ありの場合T2)。他に転移がない場合この患者のTNM 分類で正しいのはどれか。
- ⑴ 判定不能腫瘍径と転移の有無が画像で評価できているため、臨床病期は判定できます。TXやステージ不明とする状況ではありません。
- ⑵ cT1N0M0切除標本による病理評価はまだ行われていないためc分類となり、胸膜浸潤も証明されていないためT1です。転移がないのでN0M0となります。
- ⑶ pT1N0M0p分類は切除標本の病理検査に基づく評価に付ける接頭辞です。生検のみでは付けられず、接頭辞が誤りです。
- ⑷ cT2N0M0臓側胸膜浸潤は確認されておらず「接している」だけなので、T2とは判定しません。
- ⑸ pT2N0M0接頭辞(p)と浸潤の判定(T2)の両方が誤りです。
解説
正解は⑵です。TNM分類の接頭辞は、治療前の画像や診察に基づく評価にはc(臨床)、切除標本の病理検査に基づく評価にはp(病理)を付けます。この症例は生検で肺癌という組織診断がついただけで、原発巣を切除して胸膜浸潤を病理学的に確認したわけではないため、pではなくcで表します。また臓側胸膜浸潤は「わずかに接している」という所見だけでは証明できず、浸潤なしとしてT1と判定します。転移がないためN0M0となり、cT1N0M0が正解です。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-06.html)を加工して作成