MRI の化学シフトアーチファクトが軽減されるのはどれか。
MRI の化学シフトアーチファクトが軽減されるのはどれか。
- ⑴ 加算回数を増やす。加算回数を増やすとSN比は改善しますが、周波数差による位置ずれの量は変わらないため、アーチファクトは軽減しません。
- ⑵ 脂肪信号を抑制する。ずれの原因である脂肪信号自体を消すため、化学シフトアーチファクトが直接軽減します。最も確実な対策です。
- ⑶ 受信バンド幅を狭くする。受信バンド幅を狭くすると1画素当たりの周波数幅が小さくなり、ずれる画素数はかえって増えます。広げるのが正しい対策です。
- ⑷ 周波数エンコード数を増やす。視野が同じままマトリクスを増やすと1画素当たりの周波数幅が小さくなり、ずれる画素数はむしろ増加します。
- ⑸ 静磁場強度が高い装置を使用する。静磁場強度が高いほど水と脂肪の周波数差(Hz)が大きくなるため、アーチファクトは強くなります。
解説
正解は⑵です。化学シフトアーチファクトは、水と脂肪の共鳴周波数の差(約3.5ppm、1.5Tで約220Hz)により、周波数エンコード方向で脂肪の信号位置がずれ、境界に黒白の縁取りとして現れる現象です。原因となる脂肪信号そのものを抑制すれば、ずれて重なる信号が無くなるため軽減します。ずれる画素数は受信バンド幅に反比例し静磁場強度に比例するので、バンド幅を広げる、静磁場の低い装置を使うことも有効です。加算回数はSN比を上げるだけで位置ずれには効きません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-06.html)を加工して作成