胸部CT の線量がDRL を超えていた。検査条件見直しで適切なのはどれか。
胸部CT の線量がDRL を超えていた。検査条件見直しで適切なのはどれか。
- ⑴ 管電流を上げる。線量は管電流にほぼ比例して増えるため、DRL超過をさらに悪化させます。見直しの方向が逆です。
- ⑵ 撮影範囲を拡大する。スキャン長が延びる分だけ線量長さ積(DLP)が増加します。線量低減とは逆方向の操作です。
- ⑶ 自動露出機構の目標SD を上げる。目標SDを上げるとノイズを多く許容することになり、自動的に管電流が下がって線量が低減します。適切な見直しです。
- ⑷ 空間分解能の高い再構成関数に変更する。空間分解能の高い再構成関数はノイズが増えるため、同じ画質を保つにはむしろ線量を増やす必要が生じます。
- ⑸ 再構成法を逐次近似法からFBP 法に変更する。逐次近似再構成はノイズを抑えて低線量化できる技術です。FBPに戻すと低線量化の余地が減り、逆行します。
解説
正解は⑶です。CTの自動露出機構〈CT-AEC〉は、目標とする画像ノイズ(SD)を設定し、それを達成するように部位ごとの管電流を自動調整します。目標SDを上げることはノイズを多めに許容することを意味し、必要な管電流が下がるので線量が低減します。DRLを超えていた場合は、診断目的を損なわない範囲で目標SDを上げるのが適切な見直しです。管電流を上げる、撮影範囲を広げるという操作は線量を増やしますし、再構成の設定変更だけでは撮影線量そのものは下がりません。
出典:厚生労働省ホームページ(https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/topics/tp240424-06.html)を加工して作成